近年、地球環境への認識が高まるなかで、地球温暖化、熱帯林およびオゾン層破壊、生物種の減少、廃棄物処理によるダイオキシン等の環境問題が山積されています。特に、ここ数年は建設による森林伐採や水質汚染等が環境悪化を助長させています。従って、土木技術者は、環境に関する諸問題について、環境低負荷型の設計を実施しなければならないと考えています。 当社では、自然環境にやさしい技術を、ソフトおよびハード面からトータルシステムとして考え、顧客に提案しています。
道路の切土工事やほ場整備等を含む流域では、土砂の生産および流出による土砂災害を防止することによって、望ましい環境の確保と河川機能の保全を図る必要があります。本設計では、砂防ダムに濁水を一時貯留して沈殿させ、自動フロー式表面排水設備により排水を行う計画としました。
本業務は海岸地域の埋立計画を行うに当たり、現況の環境を既存の資料や聞取り調査、さらに計測機器による詳細調査により実施しました。その結果を用いて環境保全対策、環境監視計画を立案しました。
沿岸・沖合い構造物(護岸、防波堤等)を緑化の対象と位置付け、平成10年度から12年度までの3ヶ年間、中小企業創造基盤技術研究事業として緑化試験施工を実施しました。その内容は、緑化技術および景観のみではなく、大気環境の面からマングローブが吸収・固定する炭素量を評価する目的も兼ねていました。これら技術研究を琉球大学との産学共同で実施しました。