本論文は、農業用水確保のため、畑地帯集水利用による畑地かんがい施設(貯水池)に多く用いられている掘込式貯水池(逆T擁壁構造)鈍角隅角部の隅角角度とたて壁長の変化に着目し、FEM解析によるたて壁の断面力の変化について配筋仕様を比較検討したものである。その結果、鈍角隅角擁壁については、辺長比を1:2.5程度の非対称形状が構造上望ましいことがわかった。水源の乏しい沖縄県においては、今後も類似の貯水池設計が多くあることが想定され、本論文による鈍角隅角部たて壁の辺長比が明確になったことは、今後の畑地かんがい施設(貯水池)整備に大きく寄与できたものと考える。/ 担当:與那嶺昇、高嶺哲夫、伊良波繁雄
2018.12.14